多くの観光客に喜ばれる十勝の魅力いっぱいのスイーツを提供したい【道の駅ガーデンスパ十勝川温泉】

中学生のころからケーキ作りが趣味で、人に喜ばれることが好きだったという藤井さん。札幌の調理製菓専門学校で2年間学び、接客も担当するカフェの仕事を選びました。道の駅という観光地で働くことを意識し、喜ばれる接客と新メニュー作りに励んでいます。

中学生のころから、友達の誕生日や記念日に焼き菓子を振る舞うのが好きだったという藤井さん。「おいしいと喜ばれるのがうれしくて、もっと技術を磨きたいと思いました」と、高校卒業後は札幌市の調理製菓専門学校へ進学しました。2年間学んだ技術を生かして、洋菓子店の製造部門に就職。そこで1年半程働くうちに「お客様と触れ合って、直接反応を見たい」と思うようになり、製造と接客両方に携われる仕事を探して目に留まったのが、「ガーデンスパ十勝川温泉」のカフェでした。

「2016年12月のオープニングスタッフ募集の中に、カフェの求人がありました。カフェの仕事は初めてでスイーツ作りの経験も浅かったのですが、上司が『自分で好きなものを作っていいよ』と言ってくれて、自分なりに考えました」と藤井さん。早速クリスマス向けのカップケーキを考案して、試作品をみんなに食べてもらったそうです。「フリーズドライの小豆パウダーを使って十勝らしさを表現し、見た目もかわいくアレンジを加えました。お客様に喜ばれてうれしかったですね」と振り返ります。

勤めて7年半になる現在は、軽食やスイーツの仕込みと調理、接客等、カフェ業務全般を担当。「当カフェのお客様はお子様連れが多いので、ソフトクリームのスプーンやおしぼりなど用意しています」と、接客ではカフェ全体の様子を見て、細やかに気を配っています。

スイーツは季節に合わせて新作を考えており、作ることはもちろん、食べるのも好きな藤井さんは、思い付いた素材の組み合わせを積極的に試しているそうです。「試食してくれるスタッフは皆さん優しい人ばかりで、いつも褒めてくれるんです。ただ上司からは『もう少しここをアレンジしてみては』とアドバイスをもらうこともあります」。試行錯誤を重ねた後、スイーツの名前を考えるのが何より楽しみだと話す藤井さん。「スイートぽてっと」とひらがなを使ってみたり、自家製ラムレーズンを使ったガトーショコラは「恋するレーズン」と表現したり、メニュー表にはユニークなネーミングが並びます。「まめ！まめ！まめ！ソフト」と名付けられたソフトクリームには粒あん、きなこ、3種類の甘納豆など十勝産の豆をふんだんに使用。豆の産地である十勝を力強くPRする一品です。「新メニューが完成して、名前を考えることが一番ホッとできる時間になっていますね」とほほ笑みます。

当施設は2020年から道の駅となり、大勢の観光客に親しまれています。今年に入って新型コロナウイルス感染症が落ち着き、外国からのお客様も増えてきました。日本語が通じないお客様とは、身ぶり手ぶりでのコミュニケーションが中心です。館内のソフトクリームのポップを見て「Good！」と親指を立ててもらったことがあり、「作って良かったと思いました」とお客様との触れ合いや反応が励みになっています。また「『おいしい豚丼のお店はどこですか』など、観光地ならではのお問い合わせが多いので、日ごろから情報収集に努めています」と藤井さん。休日にはドライブで十勝のおいしい店を巡り、大好きな温泉でゆっくり過ごすなどして、情報を集めながらリフレッシュしていると言います。

「これから繁忙期に入るので、更に魅力的なメニューを発信していきたいと考えています。まずは、夏に向けた爽やかなデザートを提供したいです」と、ヨーグルトクリームや甘酸っぱいジャムにレモンをアクセントにしたデザートを準備中。「お客様が撮影する時に映えるよう、見た目にもこだわりたい」と、お客様に喜ばれる新メニュー作りに向けて、前向きに取り組んでいます。