私が選んだ職場【いきいき介護スタジオ新橋】

これまでの仕事の経験を生かしながら、今の職場でも自分を磨き続ける國松さん。利用者様の「あなたと話していると安心する」といううれしい声を胸に、今日も笑顔で仕事に励みます。

通所介護施設の管理者として働く國松さんは、高校生のころジーンズショップで働きたいと思っていました。「ジーンズが好きでしたし、お店の雰囲気にも憧れていたんです。今思えば、そのころから人と接する仕事に興味があったんでしょうね」。高校卒業後、ガソリンスタンドで3年、実家の布団店で8年働いた後、スポーツクラブのスタッフとして転職します。
「そのスポーツクラブの母体が建設会社だったので『接点がなさそうな業種なのになぜ？』と興味を持ちました。働いてみるとフランチャイズにはない自由度があり、お客様のサポートも柔軟にできる良い職場でした」。入社して5年経ったころ、その仕事ぶりを買われて系列会社である現在の会社に誘われます。スポーツクラブから介護事業へ業務内容が変わることに戸惑いはあったものの、持ち前の好奇心と向上心から転職。今年で9年目を迎えました。
入社4カ月目で管理者となり現在の國松さんの仕事は、利用者とケアマネジャーの連絡調整や契約業務など多岐にわたります。「今の職場も柔軟性があり働きやすいです。内容が重複する書類を一本化して効率を上げ、利用者様と向き合う時間を増やすなど、常に利用者様のことを第一に考えています」。

同施設は運動に特化したデイサービスのため、時にはトレーニングの補助も行う國松さん。その際はスポーツクラブで得た知識や経験が役立っているそう。「トレーニング中に他のことを考えながら漫然と動いてしまう方が多いので、今どの筋肉を鍛えているのか、生活でどう役立つのかを具体的に伝えるようにしています。意識してトレーニングすると効果も違うんです」。
そんな國松さんが大切にしているのは利用者様への丁寧な対応。スタッフにも家族だと思って接するよう伝えています。「親しみやすさも大切にしつつ、基本的には敬語で接します。どんな時も真摯に、相手を敬う気持ちを忘れず、快適に過ごしてもらえるよう心掛けています」。
契約のため利用者様のお宅を訪問し話を聞く機会も多く、出身地やこれまでの人生について聞かせてもらうと、子ども時代や戦争の話など、さまざまな話題が出るそう。「まるで一冊の本を読んだような気持ちになります。一人ひとりに歴史があり、自分の仕事はその人の人生の一部に携わることだと実感して、身が引き締まる思いがします」。また、来所時の問診で「今朝は調子が悪かったけれど、ここに来たら元気になった」と言われたり、利用者様同士が親しくなっておしゃべりを楽しんでいる様子を見ると、とてもうれしく、やりがいを感じるそうです。

忙しい日々を送る國松さんですが、休日には趣味の写真撮影を楽しむことも。「2018年から本格的に始めました。布団店で働いていたころ、同じ商店街の先輩が撮った幣舞橋の夕日の写真に衝撃を受け、私もこんな風に撮ってみたい！と思ったのがきっかけです」。先輩が企画した撮影会に参加して写真の世界にすっかりはまり、今では週末ごとに日帰りや車中泊をしながら撮影旅行を楽しんでいるそう。「奇麗な景色を前にすると、遠出ができない利用者様にも見せてあげたいと思うんです。撮影活動は仕事への原動力になっていますね」。仕事や趣味の活動を通してさまざまな縁を広げる國松さん。いきいき輝く女性にスポットを当てるFMくしろの番組コーナー「ウーマンデイ！」への登場（2022年1月24日放送）も、撮影した写真をSNSへ投稿したことがきっかけでした。「何かに挑戦するのが好きなんです。挑戦することで人生がより豊かになると思うので」。
そんな國松さんに今後の目標を伺うと「今の職場は利用者様だけでなく私にとっても落ち着ける場所。これからもみんなが安心して気持ち良く過ごせる場所にしていきたいです。そして利用者様に『この人と話したら安心する』と思ってもらえるような、魅力的な人間になりたいです」と、目を輝かせて語ってくれました。