私が選んだ職場【株式会社池見石油店】

生活環境の変化をきっかけに転職に踏み切った三浦さん。ジョブローテーションで配属先が変わる度に業務に必要な複数の資格を取る機会を得て、仕事の幅が広がったことを実感しています。

結婚をきっかけに生活環境が変化した三浦さんは、それまで従事していた仕事と私生活のバランスを見直し、転職する道を選択。「未経験者可」と書かれた池見石油店の求人広告を目にします。「新たなことを経験するのが好きだったこともあり、挑戦してみようという気持ちで飛び込んだんです」。自動車の大型免許を持っていたことがきっかけで、入社後は灯油のルート配送業務に配属。危険物取扱者の資格を取得して研修を終え、担当エリアを一人で回り始めます。
生まれ育った町なので土地勘はあったものの、灯油の配送となると話は別。契約先の家を探すのは大変だったと言います。「地図を頼りに運転しますが、表札を出していないために家が見つからなかったり、家が特定できても灯油タンクがどこにあるか分かりにくいケースもありましたね」。お隣の家主から「うちじゃないよ」と言われたり、間違えてお隣の家のタンクに給油してしまったこともあるそうです。そんな失敗を未然に防ぐためにも、迷った時にはすぐに先輩に連絡を取り確認することを徹底したそうです。

5年ほど経ったころ、三浦さんは灯油の配送からガス物流へと配属が変わります。「当社では、社員一人ひとりのキャリアアップを促そうという考えから、ジョブローテーション制度が導入されています。現在の部署に移って2年、プロパンガスのボンベを取り替えるのが主な業務です」。
契約したお客様を定期的に訪れる点はこれまでの業務と変わりませんが、繁忙期が冬季に集中する灯油とは異なり、プロパンガスの配送は年間を通じて仕事量がほぼ一定。その分、配送のスケジュールを自分でコントロールできる楽しみがあるのだとか。「パソコンで管理するお客様のデータを基に、タンクの交換が必要な家をリストアップ。一週間分の予定を先に立ててしまいます。その際、エリアごとにまとめると効率良く回ることができて時間の節約になりますね」。
一方、灯油と異なり、ガスボンベをお客様の家や車にぶつけてしまうリスクや、うっかりと指を挟んでしまう危険があるので、ボンベを移動させる時は常にけがや事故に対して注意を払っていると言います。

入社して丸7年、灯油とプロパンガスの配送業務を経験した三浦さんは、配送で重要なポイントは安全な道を覚えることだと言います。「私たちが扱うのは危険物です。夏には普通に通れた坂道も、冬場は凍ってハンドルを取られることもあるので、遠回りになっても安全にたどり着ける道を選ぶことが重要ですね」。悪天候や雪深い中の配送では大変な思いをすることも。そんな時にお客様から掛けられる「ご苦労様です」の一言は、いつも以上にうれしく感じるそうです。
そんな三浦さんが次に目指すのは、まだ担当したことのない暖房機器の工事管理部門の業務。液化石油ガス設備士の資格は取得済みですが、ガス機器の設置や配管などの作業についてはサポート以上の経験がありません。先輩たちが作業する様子を目にしては、自分も経験を積んでもっと多くの業務に対応できるようになりたいと、更なるスキルアップを目指します。近い将来、工事部門で経験を積んだ三浦さんが、これまでとは違う場面で「ご苦労様です」と声を掛けられる日が来ることでしょう。