私が選んだ職場【焼肉バイキング ウエスタン木野店】

高校時代、「ウエスタン木野店」でアルバイトをしていた反田さん。7年前、子育てを経て再び同店を仕事先に選んだのは、笑顔で働くスタッフの姿が印象的だったから。「自分が楽しくないと周囲を楽しませることができない」と言い、今までの経験を生かし、お客様にも働く側にも、笑顔が広がる心地よいお店づくりを目指しています。

高校時代に「ウエスタン木野店」でアルバイトを経験した反田さん。もともと人と接することが好きで、実家から近くて通いやすかったため、気軽に勤め始めたそうです。
高校卒業後は、冠婚葬祭業や農家を経営する知人の畑作業に携わり、その後結婚。二人のお子さんに恵まれ、主婦業に専念しますが、子育てが落ち着いたころから働きたいと思い始めました。ある日、家族で同店を訪れ、焼肉バイキングを楽しんでいると、スタッフが常に笑顔で接客をしている様子が目に留まりました。「自分が高校生の時と変わらず、雰囲気の良いお店だな。ここなら経験もあるし、働きやすそう」と考えていた矢先、偶然新聞の折り込みチラシの中に店の求人広告を見つけます。迷わず応募することを決め、パートスタッフとして働き始めたのは2014年のことでした。

現在、反田さんのお子さんは中学3年生と小学6年生。家事にも支障がないよう週4〜5回、午後3時までのシフトで働いています。オープン前の清掃から始まり、営業中はホール業務全般の他、食器や焼き網の洗浄、レジ業務、電話の応対が主な仕事です。
アルバイト時代と同様に、接客や衛生面、作業の段取りを覚えるまでの指導が厳しくて不思議だったという反田さん。しかし数年経った時に、飲食サービスはとても責任を伴う仕事で、徹底した指導が必要なのだと気付いたそうです。例えば、ホール全体の様子を見るように言われましたが、最初は余裕がなくてできませんでした。そのうち、慣れてくると箸を落とした音、空いたお皿を重ねる音などが聞こえてきて、代わりの箸を持っていったり、食器を下げたり、タイミングのよい対応が可能になりました。「厳しい指導のお陰で、今の私があると感謝していますし、全スタッフがホール全体を見渡して、細やかな気配りができるようになっています」と話します。
今年で勤続7年目。高校生のアルバイトスタッフを指導する立場にもなりました。「自分の子どもと年齢が近いので、子どもが嫌がりそうな言い方を避けて、優しく分かりやすく伝えるように工夫しています」。またお客様に対しても、小さなお子様連れには笑顔で話し掛けて、お子様がこぼして汚したらおしぼりを持っていくなど配慮すると、とても喜ばれたそうです。「子育ての経験があるからこその行動でしたね」と言い、自分の経験が生かされたことに手応えを感じています。

年配の方も多く来店するため、足の不自由な方には、一緒にバイキングコーナーに行き、お皿に料理を盛り付けたり、席まで運んだりするなど気配りしているという反田さん。そうしたおもてなしの心が伝わるのか、以前自分が休みの日に来店したというお客様から、「今日は居るのね。元気で良かった」など話し掛けてもらうことがあり、「名前を覚くださり声を掛けていただくと、励みになりますね」とほほ笑みます。
ただ昨年以来、お店は新型コロナウイルス感染症拡大防止により、営業を自粛していた時期がありました。人と人が実際に会って食事を楽しむことの大切さを改めて感じる中で、どうすれば心地よく食事をしていただけるか、より良いお店にするため、パートスタッフも参加する、月に1度のミーティングで意見を出し合っているそうです。
日ごろから「自分が楽しくないと周囲を楽しませることができない」と考え、お客様にもスタッフにも積極的に声掛けをして、笑顔が広がるコミュニケーションを生み出すことや、作業効率が上がるような提案をしてきた反田さん。これからもスタッフ全員で協力しながら、お客様が「来て良かった」「おいしかった」と満足し、「次回も利用したい」と思えるような活気のあるお店づくりを目指します。