日々いろいろな発見があって楽しく勉強になる職場【株式会社エフ・イー】

高校卒業後、携帯電話の販売店で働き始めた澤田さん。3年間勤めた後に退職し、興味を抱いたのはCADを使った機械の設計でした。既製の製品だけでなくお客様からのさまざまな要望を機械装置や部品として形にするために、日々図面を描き起こしています。

高校生の時に始めたアルバイトの経験から、自分が接客業に向いていると感じた澤田さん。卒業後、携帯電話の販売店に就職します。店頭に立ち、故障・修理の相談や機種変更等への対応を行うのが主な業務。仕事中は常に笑顔でいることと、分かりやすい説明でお客様を不安にさせないことを心掛けていたそうです。「通信障害などの不具合が起こった際に、矢面に立って接客応対する中で、お客様から厳しいお言葉をいただきつらい場面もありましたが、再び来店された際に私を指名してくださる方がいた時は本当にうれしかったですね」。受付後に記載するアンケートには澤田さんの接客にまつわる回答も多くあり、お客様の声が励みになっていたと振り返ります。

販売店員としての仕事は順調でしたが、勤め始めて3年が経つころから、「やったことのない新しいチャレンジをしてみたい」「やったことのない別の職種に就いてみたい」という気持ちが芽生え退職。ハローワークでさまざまな就職支援を受ける中で設計図を作図するためのコンピューターソフト「CAD」に興味を持ったことが、株式会社エフ・イー入社のきっかけとなりました。

主に根物野菜の洗浄機や選別機、食品加工機などの設計から製造、装置の電気制御、設置までを一貫して行う同社。澤田さんはCADを用いて図面を作成する設計チームに所属します。上司や先輩はCAD初心者の澤田さんに使い方を優しく指導。分からないところは丁寧に教えてくれたと言います。初めは操作を学びつつ練習を重ね、およそ3カ月が経つころには、実際の案件で必要な機械や部品の作図を少しずつ任されるまでに成長することができました。

お客様からのご依頼内容を上司が提案図としてまとめ、発注があった際は、上司からの指示の下、必要な機械や部品を先輩たちと分担し作図していきます。お客様に求められる要望はさまざまで、その声に応えることはなかなか大変ですが、それがやりがいなのだそうです。「例えば、『作業をされる方は女性や高齢者が多いので、機械の清掃を行うために取り外す部品を最大限軽くしてほしい』という要望がありました」。その声に応えつつ、部品の強度や性能を保てる案を自分で考えて、上司や先輩方に確認したりアドバイスをもらい内容を固めていきます。時には、案を一度図面に描き起こして試作品を製作し、会社の全チームで検証を重ねながらお客様に寄り添う製品づくりを行っています。

設計チーム内に限らず、他部署への相談やお願いをする際にも常に欠かせないのが「コミュニケーション」です。しかし、相手に思うように意図が伝わらないことも。澤田さんは話す内容を事前にまとめて箇条書きにしたり、言葉で表現することが難しい内容は簡単な図を準備し、見てもらいながら説明するなどの工夫をしているそうです。

上司や先輩の指導やサポートもあり、今では洗浄機等の複雑な主要機械の作図を任されるまでに成長しましたが、過去には失敗から学んだこともあると言います。「仕事に慣れたころ、機械に使用する部品の図面記載の間違いに気付かず製造チームへ図面を出してしまったことがありました。機械の組み立て時にミスが発覚し、製造チームに迷惑を掛けてしまったんです」。それからは何度も図面を確認した上で上司のチェックを受けるようにしました。

また、時には営業スタッフとお客様の元へ赴くこともあります。その場でお客様の生の声を受け取り、持ち帰ってそれを図面に起こして製作。納品後のお客様からの感謝の言葉は、やりがいにつながっているそうです。

現在の目標は、チームのサポートや今後入社するであろう後輩を指導できる力量を身に付けることだと話す澤田さん。先輩に追いつけ追い越せという気持ちでチームの力になるために、彼女の挑戦はこれからも続きます。