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私が選んだ職場【株式会社蒲生商事】

2022年1月31日公開

私が選んだ職場

将来の目標を探しながら学生生活を送っていた谷口さん。友人の影響で住宅業界に身を投じ、ハウスメーカーでの勤務を経て不動産業界に転身。そこで出合った古民家というキーワードを新たな仕事のテーマに据えて動き出します。

お客様の暮らしに対する思いをくみ取り、理想の家を提案する。

営業部長/谷口 敦さん(40歳)
徳島県出身。気になることがあると何時間も調べ物を続けてしまう自称「検索マニア」。宅地建物取引士。

将来への危機感から、宅建の資格取得を目指す。

大学在学中、宅地建物取引士の資格取得を目指す友人に触発された谷口さんは、自分も勉強してみようと思い立ちます。「やりたいことがなかなか見つからず、就活の時期が近づいてきているのにこのままではまずいと思ったんです。ちょうど専門学校の出前授業があるというので受講してみることにしました」。今まで全く接点のない世界でしたが、真剣に勉強した結果、見事その年の試験に合格。就職活動では宅建の資格が生かせる業種に絞り込んで面接を受け、大手のハウスメーカーに就職しました。
2カ月間の研修を経て、函館での勤務がスタートします。その後11年間、一般住宅の営業マンとして働いていましたが、「6、7年での転勤が一般的な会社でしたが、なぜか一度も転勤することがなかったんです。世帯を持ち、家も構えてしまったので、ここまで来て転勤の辞令が出ても困ると思い、函館で展開する老舗の不動産会社に転職しました」。

古民家の魅力に目覚め、2度目の転職を決行。

転職した先では不動産の売買を担当。土地や家の売却相談や、条件に合う物件探しの依頼を受けるなど、前職では接することのなかったお客様とやりとりするのがとても新鮮だったと言います。扱う物件についても、和風から洋風住宅まで様式や年代もさまざま。その中でも特に興味を持ったのが古民家だったそうです。「それまでは古いものを壊して最新の家を建てるのが当たり前の世界にいました。100年経っているものを壊すのではなく、使おうとする感覚に衝撃を受けました」。昔から他人とは違うことをしたいと考える性格の谷口さんは、社内で誰も手を出さないまま放置されていた古民家物件を担当したいと手を上げ、すぐに情報収集を開始。函館の旧市街を中心に古民家の扱い事例の多い蒲生商事に商談を持ち掛けます。
この件をきっかけに、改めて旧市街に点在する古民家に目が向いた谷口さんは、その後も何度か蒲生商事と協働するうちに、自らも旧市街を主戦場にしたいと切望。「自分を雇いませんか」と同社に売り込み、2度目の転職を果たしました。

より多くの選択肢をお客様に提供する。

蒲生商事に入社して2年、現在は不動産の売買と賃貸物件の仲介が主な業務。お客様が何を大事にしているか、希望する条件を注意深く聞くように心掛けているそうです。「お客様にとって、何がポイントなのかを話の中からくみ取り、物件エリアの選択の幅を広げて提案していきます」。
そのためには多くの物件を知っておく必要があるのはもちろん、空き家のまま使われていない物件を把握するために、夕方から散歩を始めて明かりの灯っていない家をチェック。また、昔から住んでいる地元の人やお店などに伺って聞き取りをしているそうです。こうした草の根的な活動のお陰で、ずっと使われていなかった物件が売却まで至ったケースもあり、今後も続けていきたいと言います。
これまで何棟もの古民家が更地に変わっていくのを見てきた谷口さん。仮に「あそこの古い家が解体されるらしいから止めてほしい」と要望があれば、すぐに出向き、たとえ解体を止められなかったとしても行動に移したいと言います。重要なのはこの会社に話をすれば動いてくれるというイメージを確立すること。そのための基礎を作ろうと、今日も旧市街の路地を一本一本丁寧に回って情報収集に努めます。

  • 建物の内部は広角レンズを使用して全体が写るように撮影する。

  • 名刺、カメラ、メジャーは外回りをする時の必需品。

  • 家具の配置や寸法など、物件情報に掲載する情報を収集。

  • パソコンを使って契約に必要な書類を作成。

  • 物件を案内する時にはお客様に貸し出すスリッパを用意。

お客様から頼りにされる不動産屋を目指す。

不動産会社というのは物件を案内しても、ここじゃないと思われたらその場でお客様との関係が終わってしまうのが一般的です。「今回は縁がなかったけど、ここに相談すればなんとかなるかも」と思っていただける不動産屋になりたいと当社では考えています。谷口さんの場合、ハウスメーカー時代に培った融資に関する知識や人脈も豊富なので、お客様により多様なサービスを提供できるのが強みですね。
常務取締役 古民家鑑定士一級/蒲生寛之さん

株式会社蒲生商事

1976年創業の不動産会社。2015年には異業種のスタッフで構成するユニット「箱バル不動産」を立ち上げ、古民家のリノベーションとIターン、Uターンをターゲットとしたプロジェクト「函館移住計画」を展開。街を家のように暮らすことを提案・発信し続けている。

北海道函館市元町31-23
TEL.0138-83-6691
http://hakodategamo.com/