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私が選んだ職場【函館 蔦屋書店】

2022年1月17日公開

私が選んだ職場

ライフワークであるギターを弾く時間を確保するために、3年勤めた会社を退職した鳴海さん。アルバイトとして一時的に身を寄せた函館 蔦屋書店で、やり応えのある業務に就き書店員としてのスキルを磨いていきます。

得意分野の知識を生かして、お客様の要望にお応えする。

雑誌担当/鳴海佳基さん(28歳)
勤続8年目。雑誌部門担当としてファッション誌からビジネス誌、幼年誌に至るまで、幅広いジャンルを把握。好きなアーティストの特集記事が掲載されていると、つい購入してしまう永遠のギター小僧。

転職したアルバイト先で「得意」を仕事にする。

高校を卒業後、食器や厨房機器を販売する会社に勤めていた鳴海さんは、もっと多くの時間を趣味に費やしたいと思い、退職を決心します。「高校時代から始めたギターの練習に腰を据えて取り組みたいと思ったんです。退職後はすぐに定職には就かず、時間の融通が利くアルバイトをすることにしました」。
新たな職場として選んだのが、退職の前年にオープンした函館蔦屋書店。音楽に関する雑誌や本に接することができるかもしれないという期待通り、採用されて数カ月後には楽譜の売り場を任せられることに。店頭に並べる楽譜をリストアップし、関連するアーティストの自伝や実用書を手配する業務の他、お客様の相談に応じるなど、自分の得意な分野を生かせる業務にやりがいを感じたと言います。「例えば、ギターを始めたいというお客様から『どの教本を選べばいいでしょうか』と質問されることもあり、しっかりとご案内できた時の充実感は格別ですね」。
お客様の要望に応える一方、自分よりも豊富な知識を持つ方から刺激を受けることもしばしば。毎日さまざまな人と接する中、自分自身も大きく成長していきます。

手早くかつ丁寧な作業で文脈のある棚をつくる。

入社から2年後、鳴海さんは社員として登用され、文芸書担当を経て、現在は雑誌部門を担当しています。「書店の仕事というと、カウンターの中でおとなしく立っている姿をイメージするかもしれませんが、雑誌や書籍の品出しなど、特に午前中は動き回っていることのほうが多いんです」。その言葉通り、朝一番の仕事は早朝に配達された商品の仕分けからスタート。週刊誌や書籍の新刊など、毎日届く荷物の量は1日平均で段ボール100箱。多い時には200箱を超えることもあり、そのすべての中身をチェックしながら売り場ごとに振り分けます。
開店時間に合わせて手早く作業を進めますが、ここで注意しなくてはならないのが本の扱い方。「お客様は奇麗な状態の本をお望みですので、スピード化を図る一方、表紙やページを折ってしまわないように丁寧に扱うことを心掛けています」。
また、品出しでは商品をただ並べれば良いわけではなく、関連する本を隣に置くなど棚やテーブルごとにテーマを設け、ターゲットとなる読者層やお客様一人当たりの予算などを想定して、売り場を作ることが重要だと言います。慣れないうちは上司から「棚が死んでいる。文脈のある売り場づくりをしなさい」と何度も言われたそうです。

スタッフ間で情報を共有。トラブルを避ける。

新たな売り場が完成した後はスタッフ間で情報を共有し、誰が聞かれてもお客様を案内できるように備えます。「当店のような大型店では特に、ビジネスの基本であるホウレンソウ(報告・連絡・相談)が欠かせません。一人で仕事を抱えたり、自分だけで解決しようとすると、必要以上に時間を費やしてお客様に迷惑を掛けることにつながりますからね」。ささいなことであっても、その都度スタッフ間で共有することが重要であると、細かい失敗を重ねながら学んできたそうです。
そんな鳴海さんの今後の目標は、自分の苦手な分野をなくすこと。これまでに多くの知識とスキルを培ってきた一方、担当以外のジャンルについてはまだまだ不勉強であることを実感しています。ご要望に応えられないままお客様を帰してしまったという経験を思い出しては、書店員として理想の姿とは何かを自身に問いかけるのだとか。入社して丸7年、新人スタッフの研修も担当するようになった現在でも、「まだまだ自分が勉強するほうが先ですね」と、今日も自分磨きに励みます。

  • 「文脈」を意識して売り場を作り上げる

  • ブックトラックを使って雑誌を並べる

  • 入荷した雑誌を丁寧に陳列

  • お客様の探している書籍を手配

  • モップを使って日に数回メンテナンスを行う

  • お客様に書籍検索機の使い方を説明

やりたいことを表現できる職場。

当店ではアルバイトから社員になるケースがあります。面白い提案をすれば売り場に取り入れることができるので、表現をしたい人にとっては力を発揮できる魅力ある職場と言えるでしょう。部署によっては朝の6時に出勤して荷物の整理をしますが、それを大変だと思わずに、お客様に紹介するのが楽しみと捉えるスタッフが多いです。いつもみんなで冗談を言い合いながら仕事していますよ。
専門書コンシェルジュ/福島 誠さん

函館 蔦屋書店

2013年に郊外型複合商業施設としてオープン。書籍の販売にとどまらず、雑貨、カフェ、コスメなど新しい文化を紹介する生活提案型の情報発信基地として、世代を超えて利用されている。一年を通じて多様なイベントを開催し、町の人の居場所づくりにも積極的に取り組む。

北海道函館市石川町85-1
TEL.0138-47-2600
https://www.hakodate-t.com