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手間を惜しまない丁寧な仕事で安心でおいしい商品をお客様に届ける【株式会社誉食品】

2024年5月27日公開

私が選んだ職場

料理人として多忙な日々を送っていた高橋さんは、友人から紹介された農水産物の製造加工会社にキャリアチェンジ。失敗を恐れず、どんなことにも積極的に取り組む持ち前のスピリットで、周囲から一目置かれる存在へと成長していきます。

製造部 係長/高橋 翔さん(33歳)
函館市出身。3年前までサッカーチームでフォワードとして活躍したアクティブ派。現在もジョギングと筋トレを日課にして体力維持に努めている。

料理人の世界から新たな業界へ転職

8年前、料理店に4年間勤めていた高橋さんは、キャリアチェンジを検討していました。「当時の勤務先は、昼間に3、4時間の休憩を挟むシフトでした。早朝から深夜まで職場にいることも多く、プライベートの時間を確保するのが難しかったので、環境を変えたいと思ったんです」。

そんなタイミングで友人が紹介してくれたのが、自身の職場でもある株式会社誉食品でした。「転職するなら料理人以外の仕事をしてみたいと考えていたんです。友人からは水産物を使って珍味を作る会社とだけしか聞かされていなかったので、まずは工場見学をさせてもらうことになりました」。

本社に併設された工場では、松前漬けなどの海鮮加工品を作っており、この職場であれば料理人として蓄積してきた経験も生かせるだろうと思い、転職を決断しました。

必ず味見をして製品の均一化を図る

転職を果たした高橋さんは製造部に配属となり、工場内での作業の流れを把握するところからスタートしました。製造は同社の商品に準じて、松前漬け、イカの塩辛、紅鮭製品の3つのセクションに分かれ、他のスタッフと同様、各セクションを1年ずつ経験して業務を覚えていったそうです。

1日の作業は魚の下処理から始め、魚を下ろし、イカを切る作業に1、2時間を費やした後、調味の工程に移ります。「原料自体が持つ味によって仕上がりが変わってしまうんです。例えば、松前漬けに使用する昆布はしょっぱいものもあれば塩気の少ないものもあるので、毎回ちゃんと味見して均一にしなくてはなりません」。上司からは「材料を入れる前には必ず味をみなさい」と教えられ、塩分など味にブレがないか、味見を習慣付けて毎回確認しているとのこと。

調味の後は、たるから商品を小分けにする「缶入れ」作業を行います。ここでもしっかり熟成が進んでいるか、味の確認作業が必須。たるの中では糖分と塩分が上と下で分かれてしまうため、味がなじんでいなければもう一度しっかりと混ぜて更に1日置きます。

失敗を生かして成長する

味見と共に習慣付けているのが殺菌です。作業前の手洗いと消毒はもちろん、器具は必ず使う前に洗浄し、雑菌の繁殖を未然に防ぎます。例えば作業している途中でちょっと机を触っただけでも、もう一度手洗いから始めるそうです。徹底した衛生管理に戸惑う人も多いと思いますが、習慣付けてしまうと、当たり前のことだと思うようになるのだとか。「料理人時代とは異なり、仕込みから完成までに10日以上かかる現在の業務では、微量の雑菌が付着しただけで大増殖する恐れがあります。丸ごと処分することにならないよう、衛生に対してはより神経をとがらせますね」。

入社して8年、今では製造スタッフの取りまとめ役として活躍する高橋さん。新人時代には材料の入ったカゴを丸ごとひっくり返したことや、調味の入れ過ぎなどの失敗も経験してきましたが、失敗は成長する機会だと考えているそう。「失敗を繰り返さないよう工夫するようになるので、従業員にはいくらでも失敗しなさいと伝えています」。

そんな失敗を恐れない高橋さんの精神は、商品開発でも見ることができます。現在、これまで同社で扱ったことのないホッキ貝を使った新商品を開発中で、毎日が試行錯誤の連続だとか。「簡単にはいきませんが、物を作るのが好きなのでやりがいがありますよ」。笑顔で話す高橋さんの姿を見て、工場に新商品のセクションができる日は遠くないと感じました。

  • 手袋とエプロンを消毒してから食品に触れる

  • スケールで重さを確認してから袋に詰める

  • 専用の手袋を付けて手でかき混ぜる

  • こぼれないようにゆっくりと動かして熟成庫に保存

のびのびと働ける職場環境をつくる

代表取締役/熊谷輝彦さん

高橋係長は誠実で正直な人ですね。仕事に対してやる気も強く、将来の工場長候補です。当社はパート従業員を含め、長年勤務している人が多いのが特徴です。スタッフ一人ひとりが自分の担当業務に誇りを持って取り組んでいるので、今後も彼らがのびのびと働ける職場環境をつくっていくのが経営者としての役目だと考えています。

株式会社誉食品

創業当時と変わらぬ手作り製法にこだわり、幅広い年代が親しめる北海道の海の幸を提供する農水産物の製造加工会社。食の安全と安心というテーマにも向き合い、舌の肥えた地元の人が、産地直送の贈り物として利用するケースも多い。

北海道函館市西桔梗町853‐2
TEL.0138‐86‐9291
http://hakodate-homare.com/