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気になる職場
気になる職場【デイサロン乃木・デイサロンオリーブ】

気になる職場【デイサロン乃木・デイサロンオリーブ】

2021年8月2日公開

一人ひとりと深く関わって、家族にも満足してもらえるサービスを提供。

デイサロン乃木は、株式会社トラストケアが運営する地域密着型通所介護の小規模デイサービス施設。友人を誘って通所する利用者の方も多いという同施設に訪問し、お話を伺いました。

好きなもので作り上げた癒やしの空間を提供。

デイサロン乃木は通所型デイサービスセンターです。「この事業所はケアマネジャーとして勤務していた私の経験から、両親や自分自身が通いたくなるような場所を目指して2013年にオープンしました」と話すのは、同施設を運営する株式会社トラストケア代表の出村ゆかりさんです。細部のデザインにまでこだわり抜いたという建物の中に入ると、廊下の先の部屋から楽しそうな笑い声が。その声につられて進んだ先には、白と木の質感を基調としたデイルーム。南側の壁一面にガラス戸が設置され、窓から入る自然の光が室内を優しい明るさで満たします。「先ほどまで皆さん一緒にお菓子作りをしていたんですよ」。同施設が人気を集める理由の一つが、毎日行われる多様なメニューのレクリエーション。パンやお菓子作りの他、お花やアロママッサージなど、スタッフそれぞれの得意分野を生かして行われるプログラムは、まるでカルチャースクールみたいと利用者様だけでなく、その家族からも大好評だとか。自分の好きなものを集めて癒やしの空間を作りたかったと話すように、2匹の愛犬もセラピー犬として大活躍しています。

介護支援専門員介護アロマコーディネーター出村ゆかりさん

日に3度の体操で、脱〝座りっぱなし〟

デイサロン乃木の1日の利用者数は最大11名。5名のスタッフが朝8時から利用者様のご自宅まで迎えに行きます。全員がそろうと健康体操で体をほぐし、体操は1日に3回実施。利用者様を座りっぱなしにさせないために、1時間に1回は立ち上がって足を動かす機会を設けるように意識しているそうです。「利用者様はお手洗いの使用を我慢する傾向があります。トイレに行く動機付けにもなりますし、トイレの不安が無くなれば安心して水分をたくさんとってもらえます。メリットは大きいですよ」。
また、利用者様を誘導する時に気を付けているのが言葉遣い。介護の現場では優しい口調で話そうとするせいか、いわゆる赤ちゃん言葉で話す人がいるそうです。「人生の先輩に対して使うのは不適切で、家族の方が見たらショックを受けるでしょう」。利用者様と話す際には敬語を使い、敬意を持って接することを日ごろから心得るように徹底しています。

信頼の心を育んで支える。

開設当初は出村さんを含め3名のスタッフでスタートした同施設も、現在は10名のスタッフで2事業所を運営するまでに成長。オープン以来、常に「利用者様との信頼関係の構築」を念頭に歩んできたそうです。「この事業はお互いに信頼し合って初めて提供できるサービスだと考えています。もちろん関係を築き上げるまでにはとても時間がかかりますね」。
同施設では信頼を深めるために、1日に勤務するスタッフの人数を増やして、利用者様全員としっかりお話ができる時間を確保。土日を完全に休所日にして開所日とスタッフの勤務日を合わせることで、勤務シフトによる利用者様とのすれ違いを防ぐことに成功しています。
デイルームでは常に利用者様とスタッフが一対一でコミュニケーションを取っているシーンが見られるデイサロン乃木。その場にいる誰もが穏やかな笑顔で会話を楽しむこの光景は、この先もずっと見られることでしょう。