私の人生を変えてくれた毎日発見がある楽しい職場【株式会社ベルシステム24】

高校卒業後、接客業を続けてきた室谷さんですが、その後さまざまな仕事にチャレンジ。子育ても経験する中で現在の職場と出合います。スタッフやクライアントなど多くの人と接することで得た発見を、職場環境やコミュニケーションに反映させる毎日です。

高校卒業後数年間、接客の仕事ばかりを選んできた室谷さん。ある時、他の業種も経験して世の中を知らなければ、と目を向けたのが農業でした。「祖父母の家が農家で、小さいころからよくお米やほうれん草の収穫を手伝っていたこともあって、挑戦してみようと思ったんです。田植えや収穫の他に、配達と伝票処理も経験させてもらいました」。このことがきっかけで興味が事務作業に移り、職業訓練学校へ通うことを選択。パソコン操作を学んでスキルや知識を身に付けていきました。

修了後、市役所で臨時職員として働き始めた室谷さんは、子育て支援課に配属されます。「当時は子どもがまだ小さく、よく熱を出したりしていたのですが、課の特性もあってか『急な休みや早退も心配しなくていいよ』と言ってくださる理解の大きい職場でした」。同僚は看護師や保健師の資格を持つ人が多く、子どもに対する接し方や意見は子育ての参考になったそう。また、業務は母子手帳の発行や児童手当の処理などほとんどがパソコンを使ったデスクワークで、十分に学びを生かすことができました。

現在の職場、株式会社 ベルシステム24に入社したのは、市の臨時職員を任期満了で退職した後のこと。さまざまな企業から業務を請け負うコールセンターでは、受託期間が終われば次の企業の委託業務を担当していきます。オペレーターやサポートとしての受電対応、あるいはアポインターやマーケティング業務で自分から電話を掛けるケースなど、請け負う内容によって役割が違います。かつて数々の接客業で多くの人たちと接してきた室谷さんですが、「対面の会話と違って顔が見えないので、相手の気持ちを理解することに気を付けていました。特に声のトーンの上がり下がりは慎重に聞いていましたね」。また、質問時の伝え方一つで相手を怒らせてしまうこともあるため、言葉選びが不安な時は応対品質をチェックするトレーナーへ積極的に質問。アドバイスをもらいながら言い回しのストックを増やし、少しずつ成長していきました。

室谷さんが特にやりがいを感じていたのが、契約を取り付ける業務を担当した時。「目に見えて成績が分かるので、今月の件数ならクライアントさんは喜んでくれるかな、と力が入りました。カスタマーサポートでお客様から『ありがとう』と言われるのもうれしいですけど、私はこちらのほうが好きでした」と笑顔をのぞかせます。

ある時、クライアントの担当者が会社を訪れ、室谷さんたち電話担当スタッフと話す機会があったそうです。「初めてお会いしたのですが、私たちの名前をしっかり覚えてくださっていて、それぞれの対応について感謝のお言葉をいただきました。そこで『この仕事をしていて良かった』と改めて思えたんです」。クライアントと直接やりとりすることが多い立場になれば、感謝の言葉を直にもらえる機会が増えるのでは、と考えた室谷さん。このことがステップアップを目指す大きな転機となりました。

現在は社員として、コールスタッフの勤怠管理やクライアントとの打ち合わせ・調整をメインに、部下となるスタッフの指導やサポートも行っています。さまざまな人たちの性格や考え方に触れて、人としての器が大きくなった、と笑う室谷さん。今でも人の上に立つ自信はないと言いますが、少しでも前に進むために欠かさないのが1日の振り返りです。

「何か忘れていることはないか、今日の指導内容は適切だったか、といつも思いを巡らせています。反省会を自分の中で行って次の日に生かしていますね」。業務も人間関係も少しずつ修正をして、周囲がこの仕事を楽しいと思ってもらえるよう日々奮闘する室谷さんでした。