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菓子だけではないお餅の世界。慶弔ごとは日々勉強です【もち処 一久大福堂】

2022年7月18日公開

私が選んだ職場

高校時代に焼き鳥店でアルバイトを始めたのは、人見知りを克服するためだったという西條さん。現在は好きなものに関わりたいという理由から歴史のある老舗餅菓子店で好きなお餅に囲まれながら働いています。

販売スタッフ/西條えみなさん(26歳)
旭川市出身。2020年12月入社。仕事と家庭を両立しながら6歳の子どもを育てる。料理が趣味で、得意料理はから揚げ。

苦手克服のため、接客業に挑む。

昔から人見知りで、人前では緊張しがちだった西條さん。そんな自分を変えたいと飛び込んだのが接客業、焼き鳥店でのアルバイトでした。「ホールでは周りをよく観察し、お客様がメニュー表を見ている時や飲み物の減り具合を見て声を掛けることを意識していました」。にぎやかな店内では声を張らなければならず、初めのころは上司からアドバイスをもらい、開店前に大きな声で接客する練習を行っていたと言います。人見知り克服の決定打となったのは、系列の別店舗で働くことが決まったこと。知らない人だらけという環境に置かれたことで「このままでは駄目だ」と強く思ったそう。荒療治のような場面に直面したことで、人見知りの自分に別れを告げることができました。

その後妊娠を機に退職した西條さんは、2年ほど育児に専念。しかし、次第に働きたい気持ちが芽生えてきたことや、子どもには同世代の子と触れ合う中でいろいろなことを吸収してほしいという思いもあり、子どもを保育園に預け再び働き始めます。スーパーでのパートを経て、もち処一久大福堂と出合ったのは2020年の冬のことでした。「シゴトガイドに載っていた求人広告に目が留まりました。昔からお餅が好きだったことが応募の決め手でしたね」と入社のきっかけを振り返ります。

子育てに理解があり、安心して働ける職場。

働き始めて早々に感じたのは先輩たちの優しさだったという西條さん。子どもはまだ小さく突然体調を崩すこともある中、急な欠勤にも理解があったと感謝を口にします。「皆さんに申し訳ない気持ちもあって謝るのですが、その度に『大丈夫だよ』『子供の体調はどう』と声を掛けてくれるんです」。西條さんの母親と同世代のスタッフも多く、子育てに対する理解とフォローは万全。長く続けていけると確信した出来事でした。

同店の商品は当日に消費期限を迎える「朝生」が多いのが特徴です。店舗併設の工場では朝早くから製造が始まり、販売スタッフはそこで作られた串団子にあんこなどを塗り、お餅や大福と共にショーケースに並べていきます。「初めのころはこしあんを塗るのに2、3度塗り足して調整していましたが、経験を積むうちに適切な量を1回ですくえるようになりました」と西條さん。また、店頭の接客では人気商品を聞かれたり商品の説明を求められたりすることも多く、知識の習得は欠かせません。工場の職人さんに特徴を尋ねたり、販売前の試食会を通して自分の舌で覚えたりしたとのこと。更には先輩の説明を見習いながら、自分なりにアレンジして取り入れていきました。

その場にいないからこそ、正確かつ丁寧に説明する。

さまざまな業務をこなす中で、西條さんが難しいと感じているのは特注商品の受注です。同店では1歳の誕生日を祝う一升餅に紅白まんじゅう、仏事の積み団子や黒飯といった慶弔用の商品を電話などで受け付けています。赤飯一つとっても容器やサイズが違ったり、法事の場合は仏教の宗派によって作る商品が細かく違うのだそう。「いろいろな種類があるので、細かなところまで聞き取りが必要です。店頭であれば実際に商品をお見せしながら確認もできるのですが、電話の場合は言葉だけで商品を説明しなければならないところが難しいですね」。過去には説明がうまくいかず行き違いが起き、結果としてお客様の求める倍の量を作ってしまったこともあったと言います。それ以降、正確に伝わるよう細かく丁寧に説明することを心掛けるようになりました。

最近では伝える力がしっかり身についてきた西條さんですが、まだ課題も多いと言います。「良くも悪くも感情が顔に出てしまうので、負の感情はなるべく表情に出さないように気を付けたいと思っています。特注商品についても、より詳しい知識を理解、蓄積していって正確な情報を届けたいですね」。仕事を始めてからコミュニケーションと常に向き合ってきた西條さんの成長は、これからも続いていきます。

  • 団子にこしあんを塗り、へらで形を整えていく

  • 電話で特注商品の注文を受ける。お客様が誤認しないよう、丁寧に説明する

  • 接客しながら希望の商品をケースから取り出す西條さん

家族のような仲の良さが魅力です。

販売スタッフ/沼澤みゆきさん

当店はスタッフ同士の仲が良く、私は家族と同じような気持ちで接しています。西條さんは明るく朗らか。素直な人柄と素敵な笑顔で、一生懸命接客に臨んでいますね。当店では通年商品や季節商品、特注商品にも対応しますから、人にも物にも関心を持つことが大切。どんな状況でも常に冷静に判断して接客できる気持ちがあれば成長していけますよ。

もち処 一久大福堂

大正13年創業の老舗餅菓子店。朝生の餅菓子を中心に、米菓や焼き菓子なども販売する。本店以外にも、札幌や函館で11店舗を展開中。

北海道旭川市旭町2条3丁目11‐103
TEL.0166‐51‐1932
https://www.daifukudo.co.jp/