入居者の暮らしやすさをサポートする仕事【ハウスメイトネットワーク旭川店】

以前はパーソナルトレーナーとして働いていた坂本さん。転職後も人と接する仕事がしたいと選んだのは、不動産会社での仕事でした。日々物件の管理や入居者から寄せられる設備の故障などの連絡に素早く対応し、住人の快適な生活を支えています。

スポーツに携わる仕事がしたいと考えていた坂本さんは、スポーツトレーナーを目指して札幌の専門学校に進学。卒業後は、旭川に戻ってパーソナルジムのトレーナーとして働き始めました。「一番多かったのはダイエット目的のお客様でしたね。その他にも運動能力を向上させて速く走りたいお子さんや足腰を鍛えて膝の痛みをなくしたいという高齢者まで幅広い方をサポートしていました」。利用者の体調を見極めながらトレーニングメニューを調整するため、開始前のコンディション確認は欠かせなかったといいます。また、結果が出たと報告を受けることがうれしかったそうで「子どもに体の使い方を指導して、運動会の短距離走で順位が上がったと聞いた時はやりがいを感じました」。しかし、運営母体である整骨院の院長との考え方の違いやコロナ禍による情勢も重なり転職を決意。短期のアルバイトを挟み、就いた職場が株式会社キュービック不動産でした。「トレーナーの仕事も視野に入れつつ、人と接する仕事を軸に探すうち、賃貸物件を紹介する不動産業に興味を持ったんです」。こうして坂本さんは、今年1月から新しい世界へ飛び込んだのでした。

入社前は、物件を探すお客様への対応をイメージしていた坂本さんですが、配属されたのは管理工事課。入居前の点検や入居後に発生する設備の不具合・故障といった二次クレームへの対応を担当することになりました。初めのうちは上司に同行し、さまざまな物件を回りながら設備の名称や作業の流れ、修理の手順を少しずつ覚えて、今では一人で日に6〜8カ所の物件を回っています。

入居前の点検は入居日の一週間ほど前に行い、水回りやボイラーなどの設備に不備・故障がないか確認して、新たな住人を万全の状態で迎え入れる準備をします。細かい部分まで目を光らせ、扉の立て付けや蛍光灯なども一つひとつ丁寧にチェック。もし問題が見つかれば、業者に修理を依頼したり軽微なものであれば坂本さん自身の手で修理・交換するのだそう。室内の清掃も行うのですが、過去には失敗もあったようで「物件の空き期間が長く、侵入する虫の処理が甘くなったことがありました。それからは隅々まで丁寧に掃除をして二度のチェックを心掛けるようになりましたね」と細かい部分まで手を抜くことなく業務に臨んでいます。

二次クレームの場合、住人から「エアコンの冷気が弱い」、「網戸が破れているので交換してほしい」などさまざまな連絡が入ります。「大変だったのは、トイレの水洗レバーを交換した時ですね。取り付け方を教わっていなかったので説明書を見ながら悪戦苦闘したのを覚えています」と苦笑い。こうした多様なトラブルが起こった際、坂本さんが心掛けているのが迅速な対応です。連絡を受けるとまず現地に伺って状態を把握し、原因を追究。直せるならその場で修理、難しい場合は業者へ依頼します。「ここで大事なのが、故障の症状や原因を担当者へ分かりやすく正確に伝えることです。時には写真を撮って送り、現場を見なくても理解できるようにすることがスムーズな修理につながります」。業者と入居者の間を取り持ち、作業日時を調整。入居者に安心を与えるため、日々奔走しています。通常修理の場に立ち会うことはありませんが、後学のために立ち合いを志願しているという坂本さん。「今はまだ修理依頼などの作業も上司に一つひとつ相談や確認をしながら行っていますが、いずれは自分で判断できる、本当の独り立ちがしたいです」とステップアップの階段を確実かつ順調に上り続けています。