好きなものに囲まれながら自分らしくいられる場所【北の住まい設計社】

インテリアに興味があったことから、大学卒業後に大手工務店へ就職した木村さん。しかし方向性の違いを感じ転職を決意します。地元に戻りリフレッシュしている時にこのお店と出合い、自身の理想と近い環境で楽しく働いています。

関西出身の両親の影響もあり、京都の大学に進学した木村さん。住宅やインテリアに関わる仕事がしたいと、就職活動は家具・住宅メーカーを中心に行い、大手工務店への就職を決めました。

入社後は、研修を経て札幌の店舗に営業として配属。モデルハウスを訪れた来場者に対応し、契約につなげるのが仕事でした。「住宅は人生でトップクラスに大きな買い物です。担当するのが新入社員だと不安に感じるのではと思い、早く知識を身に付ける努力をしたり、宅地建物取引士などの資格を取ったりしました」。お客様とは契約まで何度も顔を合わせるだけでなく、建てた後のアフターフォローもあります。より良い信頼関係を築くため、自分から心を開き、本音で話すことを心掛けていました。

興味のあった住宅の仕事ですが、忙しない日々の中で自然に囲まれた環境で仕事がしたい、よりインテリアに携わった仕事がしたいと思うようになり転職を決意します。会社を辞め、一度実家に戻って心身をリフレッシュしていた木村さんはある日、家族との買い物で北の住まい設計社東川ショールームへ行くことに。「立地や店内の雰囲気がとても良くて、ここで働けたらいいなと思い履歴書を送り、採用が決まりました」。

東川の市街地から離れた緑豊かな自然に囲まれ、キツネやタヌキ、リスなどの動物が敷地内に遊びに来ることもあるという同社。ショールームでは家具の他にインテリアや生活雑貨なども販売していて、まさに木村さんの望んだ環境です。「前職と違って常に時間の変化や季節の移ろいも感じられるのが、転職して良かったと思える点ですね」と笑顔で話します。

普段は接客がメインで、家具の場合、素材の木の種類や仕上げの違いを説明しながらお客様の家具選びをサポート。「壁、床の色といった部屋の雰囲気、好きなテイストなどを聞いて、希望に沿った家具を提案できるよう心掛けています」。また、来店後すぐにお客様へ話し掛けないのが木村さんの接客スタンス。じっくりと家具を吟味してもらい、考え込んでいると感じたら声を掛けているそうです。「以前接客をしたお客様が私のことを覚えていてくれて、注文の際に『また彼女にお願いしたい』と指名していただいたことがありました。本当にうれしかったですね」。そのお客様は同社の家具を長年愛用していて、同じものを修理しながら何十年も使い続けているのだそう。そんな姿をすてきだと感じた木村さんがいつも以上に感謝の気持ちを込めて行った接客が、お客様にも伝わったのかもしれません。

インテリアや生活雑貨の中には季節に合わせた商品があり、時期によって店内のレイアウトを変えることも。今冬の毛糸の売り場は木村さんも携わりました。意識していたのはお客様が「欲しい」「すてきだ」と思えるコーナーにすること。「たくさんの毛糸が並ぶのも壮観です。でも例えば、机と椅子があってそこに毛糸とノートと編みかけのサンプルがあって。そうすると自分が使っているシーンが想像できて手に取りたくなりますよね」。ストーリーが生まれることでその商品がより身近に感じる、そういった見せ方を心掛けています。

売り場作業の他にも電話やメールで問い合わせに対応することもあります。イメージや種類を聞いて購入の手続きに進めたり、ソファーのカバーの色で迷っていると相談があればサンプルを送るなど、臨機応変に努めています。

入社から1年3カ月、それでもまだ初めて聞くことがあるのだとか。「分からないことに対しては、先輩に代わって対応してもらうのではなく、教えてもらいながら自分でやってみることが成長につながると思います」と木村さん。この会社の考えや雰囲気にあった暮らしの提案をするべく、日々お客様と接し続けています。