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日々の成長や発見が楽しい。自分を高めていける職場です【株式会社旭川畜産】

2022年11月28日公開

私が選んだ職場

接客の楽しさややりがいを感じながら市内の居酒屋で働いていた成田さんは、コロナ禍による休業で先の見えない日々に。そんな時、お客様として来店していた株式会社旭川畜産の社長から「うちで働かないか」と声を掛けられ、現在の職場へ転職します。

従業員/成田和喜さん(25歳)
函館市出身。奥さんと2人の子どもの4人家族。夜型から朝型の仕事に変わり、子どもと触れ合う時間が増えた。

気さくに話し掛け楽しいお酒の席を提供

20歳の時、旭川の歓楽街からほど近い居酒屋で働き始めた成田さん。接客や調理、仕込みなど厨房もホールも関係なく動き続ける中で、意識していたことがあります。「せっかくのお酒の席ですから、楽しく過ごしてもらえるように気さくに話し掛けるようにしていました」。また、過去の飲食店でのアルバイトや外食時に経験した「嫌な接客」を思い浮かべ、それだけはするまいと固く心に誓い対応していたと言います。そうした心遣いが実を結び、顔や名前を覚えられて「成田君に持ってきてもらいたい」と指名されることも。名前で呼ばれることがうれしく、お客様が帰り際に見せる笑顔や感謝の声、再び来店いただくことがやりがいになっていきました。

調理の際にはうなぎを焼くこともあり、火と炭の加減には苦労をしたそう。「焼き過ぎれば固くなるし、火力が弱いと皮に火が通りません。週末は注文が増えて大変でしたね」。何度も焼くうちに感覚をつかんで上手に焼けるようになり、ミスなく一日を終えることに達成感を覚えていました。しかしその後、新型コロナウイルスの影響でお店は休業を余儀なくされます。成田さんは既に妻子ある身。働きたくても働けない現状に困っていた時、手を差し伸べてくれたのが常連客だった株式会社旭川畜産の谷越社長でした。

早さと丁寧さを両立させ奇麗にカット

ありがたい声掛けをきっかけに、成田さんは2021年8月に食肉加工会社である現在の職場へ転職。商品の梱包など簡単な作業から始め、部位ごとへの分割、骨や筋、脂の除去など段階を経てさまざまな作業を覚えていきます。カットはナイフを使って行いますが、コツをつかむまでは余計な力が入ってしまい、疲れたり手が痛くなったりしていたそう。「ナイフの切れ味や使い方によっても作業時間や体への負担が変わります。切り方や刃を当てる角度など、いろいろなことを先輩に教わりながら感覚をつかんでいきました」。

牛や豚が骨と肉だけの状態になったものを枝肉と呼び、牛の場合は400キログラムを超えることもあります。それを部位ごとに切り分けたら、次は骨を肉から取り除く作業です。ナイフを逆手に持って切り離しますが、これも先輩から教わった方法の一つ。なるべく骨に肉が残らないように、また、特にヒレやモモは肉自体に傷をつけないカットを行うのが大事です。「手早く切ることはもちろんですが、同じくらい正確さや丁寧さが必要です。雑にさばいて肉に傷が付いては元も子もありませんから」と成田さん。筋や脂を取り除く整形の作業も同様に、血合いは確実に取り除き、脂身は適度に残しながら早く丁寧に切り分けています。

全体の作業を見て効率化のために自ら動く

その他、週に3回ほど取引先へ枝肉を取りに行くこともあります。牛の場合はベルトコンベアを使ってトラックに積み込みますが、豚肉は人力だそうで、これがかなりの力仕事。「半身の状態でも70〜80キロもあり、初めは積み込みだけでヘトヘトになりましたし、前職の時から10キロ痩せました」と笑います。小さい力で動かせるようプラスチックの板を敷いてから枝肉を積んだり人の手で運ぶ豚肉は手前に積んだり、なるべく負担と時間を減らす工夫をしています。

入社2年目の現在、成田さんが仕事の中で大事にしていることは「効率を上げること」だと言います。「前工程の作業完了を待つ間にもいろいろなことができます。工場内全体の流れを見ながら、例えば状況によっては梱包のヘルプに入りますね。1日の目標頭数を予定通りあるいは早く終えるために、効率化は欠かせません」。切る順番を変えてみたり枝肉の積み方を工夫してみたり、試行錯誤の日々は続きます。

「いずれは商品の販売や枝肉の買い付けなど、分野を超えて自分にできることを広げていきたい」と今後の目標を語る成田さん。まずは工場内のことを完璧に把握するんだと、貪欲な気持ちで今日も仕事に臨んでいます。

  • 枝肉から部位ごとに切り分ける

  • ナイフを逆手に持ち、骨や筋などを除去

  • カットした肉を袋に詰めて真空にする

梱包から徐々にステップアップ

未経験の方は作業手順が覚えやすい梱包から始め、徐々に工場業務に慣れてもらいます。骨抜きや整形のナイフを使った業務は肉の知識がついてきてからです。「早く覚えたい」「奇麗にさばきたい」といった向上心を持って働けば給与にも反映されますし、すぐに工場で活躍できるでしょう。将来的には人員を増やし直売所を設けて、新鮮な肉を消費者に直接提供する形で地域に貢献していきたいですね。

工場長/富塚 靖さん

株式会社旭川畜産

2020年4月設立。安心と安全を大切にし、牛や豚の枝肉を加工。骨片すらも見逃さない最新の設備を使い、スーパーや飲食店に肉を卸している。

北海道旭川市東鷹栖4線13
TEL.0166‐58‐4300
http://asahikawa-chikusan.com/